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早期退職後の生活を省みて、ものの見え方、心持ち、生き方の変化を確認しながらの日記です。人生、社会の動きにも眼を向けたいと思っています。
「政治主導」か「政治不在」か
 「劣化」が今の世を表わすに、最もふさわしいと思わされた一週間となりました。検事による証拠偽造は「劣化」が崩壊にまで進行したことの表れです。「権力を裁く正義も泡と消え」国民は「さかな屋に裁いて欲しい検察庁」と嘆き、茶化しながらも、心寒いのです。目的を見誤った者や、目的と手段を逆さまにしてしまう組織は腐敗に至るという典型的な例です。
 そして、中国漁船長釈放。この事態に政府はどう対応したのでしょうか。本当に、検察判断に任せ切りであったのでしょうか。ならば政治も「劣化」しています。そうではなく、政治判断は働いたはずです。政府はどういう見識を基に釈放したのかを表明しなければなりません。でないと、中国の圧力に屈したと理解され、国民のナショナリズムを刺激し、日本がただの臆病者と見られ、今後の国益にも損傷を与えるでしょう。現に、一部政治家やマスコミは「なめられている」と弱腰を批判し「毅然」とした態度を求めています。
 しかし私は、今回の釈放は正しいと思っています。困難が予想される21世紀、大国主義では解決するどころか、事を複雑にし混迷を深める結果を招くと思います。力あるものが横暴に振る舞い利益に預かるというやり方は短期的にはうまく行くように見えますが、長期的には強者も弱者も共倒れにするでしょう。
 政府が表明すべきはこの見識ではないでしょうか。中国が急激に軍事力を強化しています。それはまさに、外交関係を、強引に、自国有利に引き込むためです。そのことが今回の事件ではっきりしました。その国家戦略が前世紀的であることの判断を世界に表明すべきなのです。憲法9条が目指す絶対平和は、武力をちらつかせ、相手を脅し、従わせることも戒めています。それを、それこそ「毅然」と示すべきだと考えます。これは説明ではなく、国家戦略という主張です。
 これは歴史の流れに沿うと理解され、東南アジア諸国の利害とも重なる見解、外交姿勢として受け入れられるでしょう。また、欧米市民はもちろん、その政府からも支持の声が上がるだろうと予想できます。
 その上で政府は尖閣列島の領有について協議をする提案をしなければなりません。これは避けられない仕事です。しかし、船長釈放に関し、これが検察判断であり、政府が政治判断をしなかったと言い続けるなら、この道筋の出発が切れません。このままを押し通すのでしょうか。「政治主導分権楯に身を隠す」ならば、「政治家が官僚的な政治主導」ではないでしょうか。これでは「政治主導」なんぞ、夢のまた夢「政治不在」が続きます。
 
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コメント
コメント
 偏狭なナショナリズムが国を動かすことがあってはなりませんね。それに乗せられるかどうかは、日本の成熟度が試されることだと思います。「なめられてたまるか」が一番怖い言葉です。率先して言う政治家を我々は自由主義と民主主義の敵対者と見てよいと思います。また、21世紀を切り開く資質がないと見て言いと思います。チェックするいい機会です。
2010/09/26(日) 10:19:22 | URL | スキップ #- [ 編集 ]
本当ですよね。
官僚的な応え方だと私も思いました。政府は、国民にキチンとした説明をするべきですよね。この場合、船長を釈放するしかないでしょうね。レアメタルの輸出ストップは、日本経済に悪影響を及ぼすでしょうし、フジタの社員が四名も拘束されました。あまりにも強引ですし、こんな遣り方は中国にとってもマイナスだと思います。それでも衝突は避けなければならないと思います。平和とは簡単なものではないですね。人口増加にストップをかけないと、戦争の種はなくならないと思いました。
2010/09/25(土) 23:16:57 | URL | 美代子 #1Nt04ABk [ 編集 ]
 そうですね。おかしいのは気候だけではないようです。官僚を批判する政治家が、最も官僚的だという笑えない事実が見えてきました。
 国勢調査を23日からはじめなさいと言うの、はじめようと思ったら、あんなに照る日が続いたのに、よりによって、23日から雨です、台風です。やはりおかしいです。人間をなめています。毅然とした態度で!!
2010/09/25(土) 21:57:18 | URL | 八角 #- [ 編集 ]
こんにちは。
きな臭くなりましたね!
いやな事件が続きます、トップの舵取りがふらふらではいけません。
平和の二文字を改めて噛み締めたくなります。
2010/09/25(土) 18:00:53 | URL | aozora #- [ 編集 ]
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