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早期退職後の生活を省みて、ものの見え方、心持ち、生き方の変化を確認しながらの日記です。人生、社会の動きにも眼を向けたいと思っています。
沖縄慰霊の日、金城美奈さんの詩
 昨日はサタデースクールを終え、図書館とカインズホームに寄り、自宅に急ぎました。NHKは毎年、沖縄全戦没者追悼式を中継するからです。
 首里高校の金城美奈さんは自作詩を読み、追悼の意を表しました。これには聞き入ってしまい、聞き流すにはもったいない詩だと思ったんです。そうしたら、今日の東京新聞はこの詩を全文載せているのです。これは感動ものですね。というか、編集者の心も動かしたのでしょう。そこで、全文紹介したいと思います。

「礎に思いを重ねて」  

沖縄県立首里高校三年  金 城 美 奈 さん 作


月桃の花が白くきらめく頃
私はあの手紙と出逢った
それは祖父の兄が家族に宛てた
一通の手紙
彼の人生で家族に送った
最後に手紙

第三中学から届いたその手紙は
戦争のことは何一つ書いてなくて
勉学に励み
家族を思いやる
真っすぐな青年の心が記されていた

これから迫る
黒い影とは対照的に
その手紙は温かく
誠実さで溢れていて
白い光で包まれているようだった

この手紙と出会った後
私は初めて
彼の礎の前に立った

礎に刻まれた
その名前
ぎらぎらと太陽に照りつけられた
その名前
指でなぞると一文字一文字が
焼けるように熱くて
あなたの思いの熱さが伝わってくる
私の心に伝わってくる

礎に刻まれた
あなたの名前は
とても小さくて
とても窮屈そうで
この文字では表せないほどの人生が
あまたにはあった
この文字では抱えきれないほどの未来が
あなたには待っていた

でも何もかも奪われてしまった

あなたが過ごしたあの島は
地図に書かれたあの島は
沖縄から遠く離れていて
広大な海に囲まれている

あの遠い島から
あの広い海から
あなたはまだ戻らない
あなたはまだ戻れない

あの日から時は止まったまま
針は動かぬまま

あなたと同じくらいの歳を迎えた今
私は考えている
戦争について
平和について
でも
あなたと同じくらいの歳を迎えても
私は考えられない
遠い島で過ごすことを
家族と離れて暮らすことを
私は考えるのが怖い
だけど
辛い現実と向き合った
あなたがいるから
私は今安心して一日を迎えられる
明日を待つことができる

今年も時を刻む
六月二十三日
正午に手を合わせる私の肌を
柔らかな風が
そっと包み込み
確かな思いが溢れだす

あの過ちを
二度とおこしてはならない
あの苦しみを
二度と蘇らせてはならない

人々の心に
色をそえることができるなら
暗く沈んだ色ではなくて
明るい澄んだ色で彩りたい

人々の未来に
橋を架けることができるのなら
先の見えない不安定なものはなくて
力強く進める丈夫なもので繋げたい

そして
人々の世界を
一つの言葉で表すことができるのなら
戦争ではなくて
平和であると断言したい

六十七年前を生きた人々の後ろに
私達は続いている
私達にできることは
あの日を二度と呼び戻さないこと
私達に必要なことは
あの日を受け止めて語り継ぐこと

礎に刻まれた人々の
届けたかった思い
叶えたかった願い

私たちが届けよう
私たちが叶えよう

礎に思いを重ねて



 どうでしょうか。気どりのない言葉遣い、こころを広げ、思いのまま感じた真が輝く言葉となって、読む者の心を揺さぶります。
 よければ、本ブログ、カテゴリー「平和」2009年6月23日の記事を読んでください。では、駄作を


   後はなし巨人人気の盾倒る

   目の前のデモに気付かぬ大新聞

   被災地に冷水掛ける政治力 

   六十年嘘だろうなと仰ぐ空


   草原と見紛うほどの青田なり

   カルガモの横顔泳ぐ田んぼかな

   緑黒の森を抜ければ青田かな

   慰霊の日少女の真詩の力 
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コメント
コメント
 美代子さんへ
 政治を動かしているヒクサーが居るんでしょう。つまり、野田さんが動かしているのではない。平の議員ではさらさらない。そんな空恐ろしい現実があるんだと思うんです。
 そう思わないと、今起きている再稼働も消費税も、骨抜き行政改革も憲法改正・軍事力強化・核兵器保有の方向も理解できないんです。
 ここに表れている動きには支配者の本質・本音がもろに表われ出ています。ここまで、さらけ出すことは普通しませんできません。
 ですから、民主主義を信じざるを得ない自分達はこれまでにない危機感を感じているんだと思うんです。ここで、腹をくくって考え行動しないとそれこそ暗黒に時代が来るような気がします。
2012/06/27(水) 09:32:34 | URL | スキップ #- [ 編集 ]
こういうのを政治の私物化というんでしょうか。自分たちの都合のいいように政治を動かしていますね。これでは破滅が待っているだけですね。民主党がやることは本当に歯がゆいです

今日は川柳と俳句を見事に使い分けてますね。凄いなあ。

緑黒の森を抜ければ青田かな

↑本当に、野に出ると、何もかもが緑、緑ですね。二月末には野焼きで真っ黒だったのにと生命力に感動します。
2012/06/26(火) 22:40:03 | URL | 美代子 #1Nt04ABk [ 編集 ]
 彼岸花さんへ
 こんな簡単なことがなぜ、当然とされて、国として動けないのかが不思議です。原発再稼働も消費増税も官僚天下りも。
 経済格差拡大がいろいろなひずみを生んでいる時に、消費増税は政治生命をかけて実現し、相続税や所得税の累進強化は決めない。ますます、格差が広がります。
 消費税は増税で、法人税は減税です。消費増税分は企業減税の補てんに充てられます。300兆円の内部保留金を放出させる法案を考えれば、消費は増大します。
 原発を止めて、自然エネルギーに転換決定すれば雇用が生まれ、景気回復にもつながります。派遣法の改正が不十分というか、抜け道を残してしまったので、若者の生活は安定おせず、結婚はできない、子を産めない。
 社会が悪くなるように政治が機能しています。一部の人間の利害を政権が擁護するためにしか機能しないからです。本当に怒っています。
2012/06/25(月) 15:31:10 | URL | スキップ八角 #- [ 編集 ]
スキップさん。こんにちは。

この詩、すごいですね。
高校生の少女が、このようにしっかりした、本質をとらえた詩を書ける。
ひるがえって、我が身はどうか、沖縄の痛みを自分のこととしてとらえているか、
と問うと、恥ずかしくなってしまいます。
日本はよく変わってきているのでしょうか。
全然よくなっていないのでしょうか。むしろ悪い方に急速に向かっていないでしょうか。
政治への絶望は深まるばかりです。
スキップさんの川柳。ほんとですね。
マスコミも政治家も、なにを見て何を考えているんだか…


2012/06/25(月) 14:15:40 | URL | 彼岸花さん #bKDOO.Zg [ 編集 ]
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2012/06/25(月) 06:10:46 | まとめwoネタ速neo