fc2ブログ
早期退職後の生活を省みて、ものの見え方、心持ち、生き方の変化を確認しながらの日記です。人生、社会の動きにも眼を向けたいと思っています。
テレビ番組のクイズではないはず大学入試問題
 歴史検定を受検するので、大学入試問題を精選した問題集を買い求め解いています。我々の頃にも、入試問題に難問、奇問が多いという批判が出ていました。だから、少しは改善されているかと思ったら、逆に、更に、エスカレートしているのです。税金の無駄遣いをやめろやめろと言えば言うほど、それを拡大しようとしていることに似ています。年金問題、政権を倒したほどの大問題としてあれだけ騒いだのに(もう過去になってしまっています)、解決へのやる気も、方向性も提示できません。これは、いまや、日本病です。
 その日本病症状の大学入試問題です。少し具体例を挙げます。 ①東大寺の再興に努めた重源が大勧進職に就いたのは彼が何歳の時か? ②藤原不比等の娘を妻としていない人物を次の中から選べ。ア文武天皇 イ長屋王 ウ聖武天皇 エ淳仁天皇 ③律令制度において、正丁は調のほかに調の(    )を納めねばならないことになっていた(語群なし)。その他多数。所謂、引っ掛け問題という知識よりも、注意力を試す問題もあります。このような問題は、昔も今も、「超一流大学」に多いのです。
 日本史の本質とは何の関係もないことが難問・奇問の特徴です。クイズにもならない知識を頭に蓄積し、人にはだまされないぞと猜疑の目で見る習慣と能力を身に付けたエリートの卵をつくる試験問題です。本質に関心がないから、上の日本病に罹りやすい。そんなことを思いつつ、問題集を解いています。
 実は、歴史検定協会は、受験教科書、参考書を作っている山川出版社が深く関わっています。一流大学はどうも、山川の教科書ではなく、受験参考書を基準に入試問題を作っている気配があります。実は、私、山川の対極にある日本史学習書を作りたいと思っているのです。その私が、いま、その問題集と格闘中です。ミイラ取りがミイラにならないように注意していますが。
 
スポンサーサイト